私は家族経営の小さな定食屋で働いています。昔ながらの揚げ物が人気で、昼どきになると常連さんが一気に押し寄せるような店です。売上が伸びるのはうれしい反面、揚げ油の管理がとにかく負担でした。特に閉店後の廃油処理は重労働で、油の入った鍋を慎重に運び、冷えるまで待ち、容器に移し、翌日のゴミ出しに備えるという手順が毎日続きます。油の臭いも服に染みつき、帰宅しても落ち着かないことがあり、正直なところ一番憂鬱な作業でした。
毎晩、閉店後のキッチンで廃油を扱っていると、時間ばかりが過ぎていきます。疲れで足が重くなるのを誤魔化しながら、油がこぼれないよう神経を張り続ける作業は終わりが見えません。さらに、油の処理で少しでもミスをすると床が滑りやすくなり、危険も伴います。従業員が年々高齢になっていくこともあり、このままでは負担が増え続けるだけだと感じていました。
そんな状況を変えてくれたのが廃油回収業者との契約です。回収専用のタンクを厨房の隅に置き、使い終わった油をそこへ注ぐだけでよくなりました。あの面倒だった冷却の待ち時間や容器への移し替えも必要なくなり、ひとつひとつの作業に余裕が生まれました。特に感じたのは、油が冷めるのを待たなくても良くなったことで、片付けに入るタイミングが一定になり、閉店後のスケジュールがスムーズになったことです。
回収日になると、業者が店の裏口までタンクを取りに来てくれます。こちらは蓋を閉めて置いておくだけで良く、気を使う場面がほとんどありません。回収時に油の量を計測してくれるのですが、その際にスタッフさんが設備の状態や油の劣化具合を軽くチェックしてくれるため、厨房の安全管理にも役立っています。
何より大きな変化は、片付けにかかる時間がぐっと短くなったことです。廃油処理だけで30分から40分取られていた日々が、今では十数分で終わります。これにより、閉店後の掃除や仕込みにも余裕が出て、スタッフの負担が大幅に軽減されました。従業員の中には「油の匂いに悩まなくなったので帰宅してすぐ家事がしやすくなった」という声もあり、仕事と生活のバランスが整いはじめています。
結果として、廃油処理にかけていた労力が大きく削減され、店全体の雰囲気も明るくなりました。片付けが早く終わるので、帰宅時間が一定になり、スタッフの顔つきにも余裕が見えるようになっています。廃油回収業者と契約したのは単なる業務改善ではなく、働き方そのものを変えてくれた大きな決断でした。これからも長く店を続けていくために、この選択は本当に正しかったと感じています。
